CASE 14 納得出来ない!こんなこと許されるか!何で建物しか見てないの?

業務事例 ケース14
ある建物メンテナンス(設備)会社のお話・・・・・建物しか見ていない。こんなことありえない!
◎キーワード:そこを貸している(あるいは、借りている)のが、企業でも個人でも“ヒト”なのです。

★背景・状況
ある建物メンテナンス会社のお話です。
(現在、当社はこの会社とはお付き合いしていませんが。)
場所はお江戸日本橋に程近くのテナントビルでのお話。地上9階建のこのビルは、1階・2階が飲食店、3階から上階は全て事務所になっています。
このビルのオーナー様は、法人名義のS社。勿論、法人と言ってもヒトが会社を経営しているので、相手はやはり『ヒト』です。
この法人S社から、当社は会社設立当初にビル全般のオーナー代行業務を受託しました。テナントビルなので、エレベーター保守点検は勿論のこと、消防設備点検・電気設備点検や日常清掃・定期清掃、また夜間時や無人時のセキュリティシステムなどの緊急対応をする管理会社Y社と、テナント募集並びに賃料管理を行う当社が協力してビルの運営維持向上を目指すことになりました。
オーナー様からもこれからは当社が「テナント管理」と「賃料管理」、建物のハードの部分の「設備管理」はY社という説明を受けて仕事に取り組んだのです。

ある時、テナント内のエアコン不調という連絡が、当社へ入りました。当然、当社は、Y社へ連絡をしてエアコン点検と修理依頼の段取りを行ったところ、このY社の担当者は私にナント言ったかというと・・・・「エアコンは修理できますよ。でももう古い機種なので修理不能ということにして、戸谷さん、オーナーさんに話してくれませんか???」私はここはぐっとこらえて我慢しましたが、冷静に・・・・いや平静を装ってが本当か・・・・?しかしオーナー様の賃貸(事業)収支を考えると、「今回修理すれば2~3年は持つので修理でやりましょう」と返したところ、Y社の担当は「私の成績もあるので、ここは何とか・・・・」ときました。

これにはさすがに私はブチ切れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!●~*●~*●~*
「お前、何考えているんだよ!いい加減にしろ!建物のことしか考えないのか!」後で考えれば、少しばかり言い過ぎたか・・・というより、もう少し別の言い方があったよなぁ~と反省もしました。しかし、これは絶対に間違っていると思います。確かに建物メンテナンス会社は建物を維持保全することが目的かもしれません。
しかし、ヒトを相手にしたビジネスとして不動産(建物)を扱うのが本当ではないのか?という私の考えに反した対応に、我慢出来なかったのです。

★取り組み
結果から言うと、今回はエアコン修理ということで対応しました。当社から、直接メーカーへ手配することで現在の状況についても深く把握することが出来ました。今度故障ということになったら原因によっては交換ということも検討しなければならないということをオーナー様へ報告し、(ワンフロアー3台として交換するとしたならば30台近い台数になることも予測した報告をしました。)そのための資金を確保することも今から検討することを提案したのです。

★後日談
その後2年経過後に全室エアコンを交換することになりました。リース契約を利用して、全室交換という大工事にはなりましたが、冷暖房の機能の向上と電気代の省力化でテナント様も大喜びです。
オーナー様としても2年の間に資金繰りを検討したり、今後予想されるメンテナンスのことを検討する時間を持てたことで喜んで頂いています。

★流れ

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