業務実例 ケース6
TVのニュース速報で自分のマンションの火災報道!!その時あなたはどうする???
◎キーワード:「オーナー様のリスク対策の一つ〜皆様の保険加入は万全ですか〜」
★背景・状況
その火災は2006年5月25日午後8時50分頃発生しました。日時が明確に書き記せるのはそれだけ衝撃的だったからです。当社が管理受託する分譲マンションの6階部分の真下の部屋から火災発生・・・・。火は瞬く間に近くにあった紙、カーテンをのみこみ、燃え広がった模様です。場所は都内屈指の人気スポットであり、また一通りも多いエリアということもあって、夜9時台のTVのニュース 速報で流れました。それをたまたま見ていたオーナー様は、近所の方々と集まりのあった最中でしたが、TVに写る自分の投資用マンションが火事だとはさすがに言えず、その場を後にしたそうです。
6階の区分所有部分は全焼。
・・・・・ケガ人がいなかったことが不幸中の幸い・・・・・。
非常ベルは鳴りましたが、誤報だろうということで建物内にいた人達も最初は中々避難しなかったようでしたが、〝火事だぁ〜!!〟 という叫び声とともにそのマンション内の住人は全て避難できたとのことで、本当にホッと肩をなでおろしました。管轄の消防署、警察署からは出火原因はタバコの火の不始末と推定されました。鎮火後、熱によりねじ曲がったダクト、ユニットバス、キッチン、エアコン、それから何よりも煤だらけで真っ黒になった部屋は、息が出来なくなるくらいの焦げた臭いが頭のてっぺんに上ったことを今でもはっきり覚えています。
★取り組み
さて・・・・ここからが当社の出番、腕の見せ所です。
当社は管理会社としてケガ人がいないのが確認出来たからといって、ホッとなんかしていられません。出火原因が何であれ、オーナー様と賃借人との賃貸借契約の継続が可能かどうかの検討からまずは考えました。同時に復旧するためにはどういうスケジュールになるだろうか・・・・・居室内の内装だけでなく建物の躯体の強度は大丈夫か、また火災保険の手続きにおけるお金の流れについてをも含めた総合的な検討をしなければなりません。
今回は分譲マンションであり、下室からの「もらい火」だったことで、その時ほど保険の必要性を感じたことはありませんでした。
今回のオーナー様の保険内容は、この火災が起こる少し前に当社からの提案で加入して頂いた保険内容であったことで、内容的にもほぼ満足できるものであり〝良かった、良かった!!〟 と社員と後日話をしたものです。そして賃借人の保険(借家人賠償責任保険付の火災保険)も同じ保険会社であったことも幸いしました。また保険会社の事故担当者のその対応の素早さは感動的であり、火災状況はとにかくひどかったものの、その後の処理はスムーズに進展しました。
その後、女性専用のエステ関係の事務所として使用していた賃借人も火災の出た建物ではイメージダウンになるということで、解約の方向で検討して頂きました。
そう・・・・・本当は当社で解約の方向に話を進めていったのです。
★結果
火災による建物復旧の費用は保険会社から支払われ、またテナントの備品関係も全て対応が出来たので、オーナー様と賃借人のトラブルを避けることが出来ました。勿論その間一時的に営業が出来なくなったので、感情的にも納得いかないというのがテナントさんの心情ですが、ここはトラブルにならないように配慮し、細心の注意を払って交渉を行って、うまく退出していただきました。
★後日談
その後心配していた焦げた臭いもほとんど気にならない状況となり、新たな賃借人も見つかり、オーナー様も一安心されています。
「もらい火」などの入居者と関係の無い火災は、オーナー様自ら火災保険を付保しておかないと損害の補償がされないということをご存知ですが?
また地震によっての火災や損壊は地震保険が必要です。