国土交通省『地価LOOKレポート/2012年4月1日~7月1日』より

国土交通省「地価LOOKレポート(平成24年4月1日から7月1日)」によると、マンション賃料は特殊要因を除くと、ほぼ横ばい。
一方で一時金の下落傾向がみられる地域も多いので、今後も注視していく必要があることが分かります。
これは3大都市圏を中心に主要都市の地価動向を見極めるための調査であり、不動産鑑定士133名が住宅系44地区、商業系106地区の情報収集と鑑定評価を行っているものです。
調査結果のある地域は、4都道府県で、以下は 東京都の住宅系地区の賃貸住宅の動向(抜粋)です。

東京都千代田区番町
賃貸マンションのリーシングで、契約交渉時において賃料減額が行われる賃貸借が常態化している。成約ベースでのマンション賃料は横ばいで推移。

東京都中央区佃・月島
立地の優位性を有することから底堅い需要が認められており、エンドユーザーの負担可能賃料の範囲内であればマンションの稼働率は高。尚、マンション賃料は横ばい傾向。

東京都港区南青山
個人所得が減少、社宅向け高級住宅の借受け需要が伸び悩んでいることから、マンション賃料は引き続きの下落基調。但し
値頃感も生じていて、下落幅は縮小傾向である。

東京都港区高輪
東日本大震災により減退した高級賃貸マンションの外国人需要は未だ回復していない。賃料の下落による割安感から日本人の需要が見られており、稼働率も少しずつ持ち直している。

東京都港区芝浦
超高層賃貸マンションの平均募集賃料は前期とほぼ同水準であるが、賃料の調整が進んだ結果、空室の解消が進んでいる。

東京都渋谷区代官山
マンション賃料は改善傾向が見られるものの規模によってはやや下落傾向である。賃貸借条件については 引続き借手市場です。

東京都文京区小石川
マンション賃料は横ばい傾向ですが、「フリーレント期間を設ける」、「敷金・礼金を下げる」等の対応が行われる物件も数多く見られる。

東京都品川区品川
家賃補助の廃止、需要者の減少や賃貸マンションの供給増から、空室が解消せずマンション賃料のやや下落傾向が継続している。

東京都江東区豊洲
マンション賃料は、比較的高い水準を維持しながら大きな変動もなく横ばいで推移。

東京都世田谷区二子玉川
支払賃料ベースでは下げ止まり感が出てきているが、以前のように一時金が徴収できない状況にあり、依然として賃貸条件が緩む傾向にある。従って
実質賃料ベースで見ると、マンション賃料は弱含みで引続き下落傾向である。

東京都武蔵野市吉祥寺
入居率はやや悪化しているが、住環境ほか生活利便性に恵まれて需要は底堅い。ファミリータイプの賃料は一部上昇傾向も伺えるが、全体的なマンション賃料は若干の下落傾向である。

東京都立川市立川
今春の動きはやや鈍く、特に 学生向け物件の賃貸契約が昨年より減少している。築年数の経過している物件を中心に空室率が高まっている。築浅で利便性の良い賃貸物件のマンション賃料は横ばい状態。

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