CASE 23 また解約???何とか阻止することをしなければ!

業務事例 ケース23
オフィスにおける新価格現象。
築15年以上の事務所と築5年未満の事務所では明らかに空室率に差が・・・・。
◎キーワード:「事業拡大による移転検討。解約を防げ!!!」

★背景・状況
当社が管理受託しているテナントビルでのお話です。管理受託をした時、日本は景気低迷、下り坂真っ只中の時期でした。そしてその影響により空室が多くなってくると、循環そのものを「悪」から「良」へ移行するには、正直なところ大きな力が必要になります。また近年になって築15年以上の事務所と築5年未満の事務所とでは明らかに空室率の差が出てきました。このビルは昭和61年3月築なので、2010年時点で築24年となります。あの手この手と手を打ってもなかなか直ぐには成約にならない中で、現在の賃借人から解約したい意向が・・・・。ナント解約理由は、事業が上手く行き始めこのスペースでは小さくなったからとの声。これに敏感に反応!!(景気が右肩下がりのこの時に事業拡大とは素晴らしい・・・・・・でも退出は困る〜!)

★取り組み
そこで、当社では緊急ミーティングの実施。幸いにもこのテナントビルは様々なタイプがあったので、この賃借人の現在のタイプよりも大きめのタイプを紹介。当社では、賃借人が事業拡大により現在の場所が手狭になってきた事は確かのようだったので、法人登記の問題や、名刺や封筒等の印刷物の作り直しや、その他事務所移転のお知らせ等などの経費のリスク、そして諸々の引越にかかる費用と、解約予告期間との兼ね合いから、同じビル内での移転を提案しました。これには当ビル内で移転する場合は、解約予告期間をもたせず、スムーズに移転することで2重賃料を払わなくて済むことのメリットもあるのです。賃借人は喜んで同じビル内で移転する事に同意しました。

このような移転の話は他のテナントビルでも経験している私でしたが、この時は社員共々、ハラハラドキドキ・・・・。ましてやこの時期に事業拡大の優良な賃借人なので、何としても解約されては困るという崖っぷちの気持ちでした。オーナー様の気持が痛いほど分かった瞬間でした。

★流れ

★後日談
賃借人さんも
①移転費用が削減出来たこと。
②取引先等への案内等もスムーズに行えたということ。
③広いスペースへ移れたこと。
などで、その後の事務効率アップで大変喜んでいます。

※全てがこのようには上手くいかないかもしれませんが、入居率を上げるためには、常にあの手この手で考え、様々なリスクを想定して考えていく必要があるのです。例えばいろいろなタイプがある居住用マンションでも一考ありかもしれませんね・・・・。

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