CASE 17 賃借人になるべく顔を合わさないオーナーは経営上手。その1

秘訣編 vol.17
◎キーワード:賃貸経営において「賃借人の感情に余計な波風を立てない」

賃貸経営でとても大切な事の一つとして「賃借人に滞納無く賃料を払って頂くこと」があります。

こうして文章で書くと「当たり前」の事ですが、実はこの当たり前の事が出来ていないケースが非常に多いのです。
賃借人に気持ち良く賃料を払って貰うためには、オーナー様が良さそうな人であることが、まず大前提です。
賃借人は、口ではナンダカンダと発していたとしても、オーナー様である皆様から“お部屋をお借りしている”という意識が強いものです。
通常何を買うにしても、お金を払う側が「お客」になる訳ですから、そのことから言うと、賃借人はお客様になるのですが、どういう訳かこの賃貸業の世界では、賃借人の方が〝お借りしている意識〟が強いのです。その意識に上乗せするように〝俺はオーナーだぞ〟という態度で(たとえ、そういう横柄な態度でなくても)賃貸物件の周りを歩き、賃借人の目に触れるようであれば、賃借人の面白くない気持ちに火がつくことになって、皆様を嫌いになってしまうのは言うまでもありません。

賃料は賃借人にとって、収入の割合からすると大きな比重を占める支払いです。その支払い先の人がいつも目の前に現れたりすると、その消そうとしている感情を逆撫でする事になってしまうのです。だからと言って特別に好かれる必要もありません。逆に賃借人に愛想を振りまきすぎるのも、これもまた別の意味で問題です。
賃借人(お客様)にはいろいろなタイプの人が居ます。当然育った環境も違いますし、それぞれの価値観も違いますので、オーナー様が良かれと思ってした行為や言動が、賃借人には違った意味で解釈されることも多くあります。

ここでもう一度書き記します。
一番の目的は「賃借人に滞納無く賃料を払って頂くこと」です。
その目的をスムーズに達成させるためには、出来るだけ賃借人と顔を合わせないのが一番です。
特に、併用住宅に賃借人がいる場合。また、自宅近所に賃貸物件を所有している場合は接してしまう場面が多い分、そういった気配りが特に重要になってきます。

賃貸経営において「賃借人の感情に余計な波風を立てない気配りをもつ」これが成功の秘訣です。

 

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