CASE 4 滞納者がいる。中堅の地場の不動産会社もお手上げ状態・・・・・。

業務事例 ケース4
担当者は会社にも言えずに身銭を切って保証賃料を払っていたらしい・・・・。
◎キーワード:「滞納者に対しては会社全体で取り組むべし・・・・・」

★背景・状況

当社設立後まもなくの話。2000年夏にある女性の建築士から相談を受けました。バブル覚めやらぬ平成元年・・・・・大手都市銀行に勧められ当時6,000万を越える2LDKの分譲マンションを、銀行の担当者の言うがままに借り入れを起こして投資用(投機用?)として購入。入居者募集は場所柄人気もあるエリアであったので、賃借人はすぐに見つかったらしいが、実は、それからの賃貸運営はかなりの荒波だったようでした・・・・・。
最初の入居者は契約後1年も経たないうちに退出。その後の入居者はバブル崩壊の煽りを受けて、購入当初の募集賃料にはほど遠い賃料下落。挙句の果てに入居者の賃料支払いの滞納が始まりました・・・・・。当時の管理会社は最終的に入居者から回収出来なくなって賃料の送金もままならぬ状況になってしまったようです。そのオーナー様は管理会社の社長に詰め寄るも知らぬ存ぜぬ・・・・。担当者は責任を感じ、自らのお財布から1年もの間賃料を支払っていたようでしたが、いよいよそれも出来なくなったのです。オーナー様も自分のローン延滞が始まり、ある方の紹介で私のところへ。場所は東京都渋谷区・・・・私鉄最寄り駅から3分の閑静な住宅地に建つ瀟洒なマンションでのお話・・・・・。

★取り組み
早速オーナー様と面談。どうやら管理会社も賃料を回収できていない状況もあり、その管理会社の社長も全て責任を担当者に押し付け(いやはやそんなことが出来るのか??)挙句の果てには会社から送金するのではなく、その会社の担当者が支払っているとのことで、その担当者とも面談。聞けば12ヶ月も自分で払っていたことが判明。
当社では・・・・・。
賃料不払いの入居者付きの物件など(投資用物件として)売却できる訳もないので、まずは滞納している入居者との折衝を開始。と同時に大手都市銀行の保証会社との交渉・・・・・売却の方向を模索しました。入居者は母(当時70歳)と子(男性48歳)の二人で居住して居るも、息子がリストラされ、全く職が見つけられず???、また定職も就きたがらず、生活など成り立つことがないことが予測できました。もともとの管理会社も、契約時において連帯保証人に対していい加減な対応をしていたので、書類も何もなくただ契約書に名前が書いてあるだけ・・・・・勿論実印の捺印や印鑑証明書の提出はなし。なぜこんな対応をしていたのか全く理解できません。その後私は開き直った入居者に警察に通報されたり、なんやかんやあって、いよいよ弁護士の力を借りなければならないと思い始めたのですが、根競
べに勝った私達が入居者を退去させることが出来ました。勿論賃料は回収しました。その時、前管理会社の担当者が立て替えた分も一部取り戻してあげたので、その担当者も大喜び。でもその担当者は後日責任を取らされて退職の途へ。少々可哀想でしたねぇ・・・・・。
同時に進めていた大手都市銀行との折衝も無事に進み、入居者退去後とほぼ同時に1,700万円で売却。金融機関も抵当権抹消に応じてくれました。
それにしても6,000万円が1,700万円。やはりバブルは凄かったんですね・・・・。

★結果
現在その方は元気に仕事に取り組んでいます。もう投機はしない・・・・・本業にのみ専念しています。

★流れ

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