CASE 2 部屋が決まらない! Part.2

業務実例 ケース2
募集形態が一般媒介(複数の不動産業者に募集委託する型式)のため業者も今一歩本気人なれないので後回しにされていたケース
◎キーワード:「不動産業者・管理業者とのコミュニケーションは大事」

★背景・状況
2005年に、以前から知り合いであった方より相談がありました。場所は東京都内の閑静な住宅地。全21世帯の3階建ての鉄筋コンクリート造のマンションについてです。築年は多少経過しているものの外壁工事や給水管工事等も実施している手入れの行き届いているマンションの募集。15世帯が入居しており6室が空室の状況。更に入居中の5世帯は翌月分賃料前払いの約定にも関わらず、遅れている状況であり、その内1世帯はなかなか連絡が取れない状況とのことでした。

★取り組み
まずはご提案として、現在は一般媒介(複数の不動産業者に募集委託する型式)は必ずしも良くないことの説明をオーナー様へ。供給過多の時代はまずは自分が専任で扱える物件から優先的にお客様を探すということは否めないので、どうしても街の不動産業者は紹介順として後回しになってしまうのです。またエリア的には東京郊外で居住するには良いのですが、2DKタイプということで単身者よりも家族2人〜3人でのニーズが高く、折りしも分譲マンションが爆発的に売れていた時期と重なり、なかなか借主が見つからない状況でした。オーナー様と専任媒介契約並びにその後の管理委託契約締結後、まずはエリア内の相場を再調査することからスタート。その結果、確かに相場よりも若干高めであり、募集条件を5%程度下げることをご提案し、入居率アップを図ろうとする作戦をスタート。6室の空室があること、調査段階で築年数も浅く、設備仕様の充実した賃貸物件が数多く存在すること、また分譲マンションも競合物件として多いということで、客付中心の不動産業者を動かすことを考え、ここは当社としても情報の公開方法にひとひねり・・・・・・・。

上記図のように、今回は当社から手数料1ヶ月分を支払うという形で、不動産業者は借主からの手数料と当社からの手数料の2ヶ月分の手数料になるため、紹介順位が上がり、情報公開の精度を高めようということにしました。当社はオーナー様との管理委託契約をしているので、あくまでもオーナー代行のスタンスで情報を公開。まずは満室にして運用率を高めようということにしました。

★結果
翌年のいわゆるシーズン期には満室となり、その後も21世帯のうち空室がでることもありますが、かなりの運用率となっています。単に専任媒介になっただけでは手数料を当社から支払うことはできませんが、オーナー様と専任媒介契約並びに管理委託契約を締結したことで、客付中心の不動産業者を動かすこと可能になったことと、且つ今まで一般媒介(複数の不動産業者に募集委託していた)ために業者も積極的に動けなかったところ、当社が情報を一元管理し、一斉に情報公開をしたことで、その後の流れがスムーズになりました。

★後日談
これからのテーマは競合物件との差別化であり、築年経過 による大掛かりなリフォームは必要になると思います。しかしオーナー様は極めて前向きに取り組んでいるので、大丈夫・・・・・。ターゲット層としては、当マンションには年配のご夫婦や母と子供の家族がいくつかあり、そういった客層の特化を図っていくことも課題としています。

★流れ

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